パンジー


毎年 春先になると 玄関先の鉢植えに パンジーの花を
植えています。 今 心地よい春の風が 吹いて 花が
少し 揺れました。

この花を見ていると まだ元気だったころの 義母との 
やりとりが 思い出されます。義母は7年前に亡くなっています。
ですが、時々 思い出が 蘇ってきます。

その日も 今日みたいに 暖かい春の 始まりの日でした。
私と義母は いつもの花屋さんで パンジーの苗を 箱
一杯 買ってきました。赤、黄色、紫色、白、等色々です
私は この後 仕事に 出かける予定です。

義母は 早速自分の娘に 電話をかけます。私にとっては
義理の姉です。

義母(電話):もしもし△△ちゃん 今ジーパン買ってきたから
      植えるのを 手伝ってくれないかしら?
義姉(電話):エーッ ジーパンをどうしたの?
      うえるってどういう事?
それを聞いていた私:おばあさん! ジーパンじゃなくて
          パンジーだよ。 パンジー。
義母(電話):あのね。ジーパンじゃなくて バージンだって。

義姉(電話):エー。バージンがどうしたの??

義母(電話):去年の秋に無くしてしまったの。淋しくて
      淋しくて。だから これから 植えるのよ
私。これから面白くなりそうなので、電話の近くまで来て
聞く。当時は 固定電話だった。

義母(電話):バージン無くしてしまったから 淋しい
      スコップで穴あけるの。自分でやると
      手が痛くなるので 手伝ってほしいの。 
義姉(電話):あのね おばあさん。よく聞いてね。
      バージンは みんな無くしてしまったの
      おばあさんとかお母さんとか呼ばれる人は
      誰もバージンないよ でも淋しくないよ
      子供や孫がいるからね。それに うえるって
      どういう事なの?そんな事したらダメだよ
      死んじゃうよ。とにかく 動かないでね。
      これから 行くから。ジッとしているんだよ
義姉は 慌てて家に みえました。義姉は 近くに住んで
みえます。 ハアハア言いながら、

義姉  :おばあさん。どうかしちゃったの?
     心配してとんできたよ
義母  :バージン植えるの 手伝ってほしいの

義姉  :おばあさん。これはバージンじゃないよ。
     日本語だと「三色すみれ」 三色すみれだよ
義母  :三色すみれなんて書いてなかったよ。お店には
     パンジーと書いてあったから、バージンと
     間違えて 言っちゃったー。ヘへへ
その後 私は 何事もなかったように仕事に出かけ、義母と
義姉は三色すみれを植えた後、二人でお昼のランチに行きました。

義母とは こんな他愛のない 思い出を 思い出します
    
      





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